屏風山は、恵那市との境に位置する瑞浪市の最高峰で、標高794.1mの一等三角点のある山です。その名のとおり屏風を立てたような連山で、登山道も整備されています。
低山ですが、急な尾根があったり、700m近い高さの山の上に植生豊かな湿原があったり、山頂からは遠く伊勢湾を望むこともできます。
頂上からは、ちかくに恵那山、岐阜と長野をまたぐ御嶽山、遠くに岐阜と福井にまたがる白山、西には伊吹山や岐阜の金華山、名古屋のビル群や名古屋港まで見渡せます。
黒の田東湿地
湿地が多く分布する東濃湿地郡の中でも現存する最大の面積(約2.5ヘクタール)を有し、動植物の生態が活発な活性湿地です。
風山山腹の広い地域であるが、山頂部に〝黒ノ田〟と呼ばれる開墾田跡があり字名となっています。
江戸時代初期のこと、天領であった萩原を支配した笠松代官「杉田九郎兵衛」の指示で、開墾されたため、「九郎の田」と呼ばれていました。標高七〇〇mの高冷地のため収穫も少なく耕作にも苦労したことから「苦労の田」とも呼ばれたといわれている。稀に見る大きな湿地帯で土質が腐植土で、見かけが黒いから黒の田という説があります。
黒ノ田の大ツガ
瑞浪市文化財
ツガはマツ科に属する雄雌同株の常緑針葉樹です。分布は本州の福島県以南、四国、九州で、建材として利用されることの多い樹木です。そのためある程度の大きさになると伐採されることが多く、巨木となるものは稀です。
この大ツガは岐阜県百名山の一つに数えられる屏風山の西側斜面の中腹、字黒ノ田に自生しており、樹齢は推定300年、目通りの幹周は約3.6mです。樹幹(先端)に落雷がありその先端の一部が枯れてしまっていますが、樹高は約20mあります。
屏風山登山道から少し外れた場所にありますが、山麓の萩原はもとより瑞浪の市街地からも見ることができるほどの巨木です。
(瑞浪市の文化財 瑞浪市教育委員会)
瑞浪市稲津町・土岐町・釜戸町
稲津コミュニティーセンター TEL.0572-68-3201
中央自動車道瑞浪ICより25分 JR瑞浪駅下車タクシー20分 車道から徒歩90分(笹平登山口)