■ 三十三霊場

正法山 浄円寺【美濃瑞浪三十三霊場 第十五番】瑞浪市陶町

15浄円寺

恵那新四国八十八箇所霊場の三番札所にも選ばれたお寺です。

宗派/曹洞宗(御本尊:聖観世音菩薩)
所在地/瑞浪市陶町水上304-4
TEL0572-65-2484


正法山 淨円寺

 淨円寺は、江南市 久昌寺 五世髄巌真徹禅師によって開山された。
 久昌寺は、織田信忠・信雄と一女の生母の菩提寺で、開山は常済大師の弟子の五哲の一人実峰禅師という、由緒ある寺である。
 「お金持ちは守護石にl」「耳の遠い人は耳薬師様に!」願をかけてはいかがでしょう。大変なこ利益があると言われている。それと「水防のご利益のある秋葉さん」へのお参りも忘れないように。
(陶町の歴史散策マップより)

守護石

 水上浄円寺の境内西側に高さ1m位の大きな石があります。かなり風化していますが、よく見ると「守護」と読めます。この石が守護石と呼ばれる石です。今回はこの守護石についてのお話しです。
 江戸時代のお話しです。新月の夜、寺に泥棒が入りました。泥棒は大きな風呂敷に大量の盗品を包み、背中に背負って本堂から出てきました。誰にも気付かれていないようです。泥棒は「しめしめ、うまくいった。」と思うと急に喉の渇きを覚えました。そこで、境内脇の大きな石の前に風呂敷包みを下ろし、境内にある池の水で喉を潤していると、なにやらこちらを見られている気配を感じ、辺りを見渡すと目の前の秋葉堂の陰からこちらを見ている目がありました。住職が時々餌をやる野良猫の目です。「これは早く退散すべき」と泥棒は大きな石の所に戻り、急いで風呂敷包みを背負い立ち上がろうとしました。が、包みが重くて立ち上がれません。ここまで背負ってきたのに。何故か今は、何かに引っ張られているようで…どうしても立ち上がることができません。泥棒は「おい、引っ張るな。手を離せ。」と思わず叫んでしまいました。すると、この声に住職が気づき、中から住職が出てきました。すると泥棒は包みを置いて這々の体で山中へ逃げていってしまいました。寺の宝物は全て無事でした。その後、この話しが村人のうわさになると、「浄円寺は守護石が守ってござる。守護石には目がござる。」と語り継がれ、江戸時代から明治時代にかけては盗難除けの寺として遠くからもお詣りがあったといいます。
 浄円寺開山の髄厳真徹禅師が好みの山水が、寺を泥棒から守ったことになります。禅師は、江南市の久昌寺から水上村に来て、岐呂の山の麓に龍王祠を建て、岩山とその間を縫って流れる水の清さを楽しんだといわれています。禅師が好んだ岩山のひとつが守護石になったのでした。
 私も浄円寺が盗難除けの寺とは知りませんでした。今の時代なら、お詣りをすれば盗難除けというより振込み詐欺除けにご利益があるかもしれません。

 『ふるさと陶の今昔』では、「水上浄円寺の前身は地蔵堂(院)で、火災に会い中絶、その後、貞享2 年(1685 年)髄厳真徹禅師が曹洞宗の浄円寺を創建した。」と、あります。水上関屋・栃の入を見渡せるこの地が、その火災にあった地蔵堂(院)の跡地なのでしょう。
 この地蔵堂は、お寺というより小さな「お堂」で、浄円寺建立前の水上村で菩薩様を祀り、お堂は葬儀・法事などにも使われたのだろう。
(もっと知ろう“陶”より)


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