御本尊:聖観世音菩薩(薬師如来)
宗 派:曹洞宗
御詠歌
しょうほうの 山のしずみは
つきるなく
ぜんをみちびく じょうえんの寺
貞享二年(1685)創立といわれていますが、寛永(1624~44)・正保(1644~48)の過去帳もあります。前身に地蔵院があり火災により途絶えていましたが、江南市久昌寺八世髄巌真徹禅師によって開山されました。
本尊は、聖観世音菩薩ですが、薬師如来が祀られています。この薬師如来は、昔村内にあった薬師堂が火災にあい、この寺に避難されたものだといいます。木造寄木造り等身大の、とても立派なもので、今も耳を病む人や、女性の乳を病む方の立願が絶えません。
参道を左に曲がり石段を登った所に、守護と陰刻された自然石があります。昔、寺に入った泥棒がこの石の側で動けなかったという、盗難除けの奇石です。
そして水防のこ利益のある秋葉さんへもお参りください。
浄円寺には大般若600巻が6個の箱に収められています。箱には「明和2年乙酉(1765)無動庵実元」の記述があります。
寺のそばにある小川は、清水の王子とも水上竜王の化身ともいわれる「浄円寺サンショウウオ」の生息地です。
水上神社前の辻の「三番札所 大師みち」の道標は、この碑が指している水上浄円寺が恵那新四国八十八所霊場の三番札所であることを教えている珍らしい道標です。
守護石
境内西側に高さ1m位の大きさの石があります。かなり風化していますが、よく見ると「守護」と読めます。この石が守護石と呼ばれる石です。
江戸時代、寺に泥棒が入りました。大きな風呂敷に大量の盗品を包み本堂から出てきました。守護石の前に風呂敷包みをおろして、喉が渇いたので境内の池の水で喉を潤し、退散しようとすると、何かに引っ張られて立ち上がれません。「引っ張るな。手を放せ。」と叫んでしまうと、この声に住職が気づき出てきました。泥棒は包みを置いて山の中へ逃げていきました。
それから盗難除けの寺として遠くからもお詣りがあったといいます。
天狗岩
浄円寺外山の山頂にある、大きな岩は天狗が腰掛けたと伝えられて天狗岩と呼ばれています。