大湫宿と大井宿の三里半(約13.5km)は「十三峠におまけが七つ」と呼ばれ、二十余りの山坂道をいい、中山道の中でも難所の一つでした。十三峠は、大湫宿東端の寺坂から、巡礼水の坂、権現山の一里塚、観音坂を過ぎて恵那市への続きます。
この地には、お助け清水・巡礼水と呼ばれる小さな池の跡が残り、その上段には、宝暦七年(1757)銘の馬頭観音が祀られています。その昔、旅の母親の巡礼がここで病気になったが、念仏によって目の前の岩から水が湧き出し、命が助かったと言い伝えられています。
瑞浪市
十三峠の巡礼水
旅の巡礼がここで病気になったが、念仏によって水が湧き出して生命が助かったと伝えられています。
僅かな清水ですが8月1日に枯れることはないといい、旅人たちから「十三峠のお助け清水」として大切にされてきたものです。
中山道巡礼水
坂を下りゆくに左の方の岩より 水流れ出るを巡礼水という
常には さのみ水も出ねど八月1日には必ず出するという
むかし巡礼の者 此の日此所にて なやみ伏しけるが この水を飲みて
命助かりしより 今もかかることありといえり
太田南畝 壬戌紀行
(現地看板より)
巡礼水と馬頭様
樫ノ木一里塚の西、巡礼坂を上ると右(北)手にお助け清水・巡礼水と呼ばれる池の跡があり、その上段に宝暦七年(一七五七)の巡礼水の馬頭観音が祀られている。大田南畝の壬戌紀行に「左の方より水流れ出ずるを巡礼水という 常にはさのみ水も出でねど八月一日には必ず出ずるという むかし巡礼の者 此の日此処にて病み伏しけるがこの水を飲みて命助かりしより 今もかかることありといえり」とある所で、いまも信仰を受けている馬頭様である。
(中山道ガイドブックより)
中山道巡礼水の馬頭観世音
旅の巡礼がここで病気になったが、念仏によって水が湧き出し、生命が助かったとも伝えられる。
縦1m、横80cm、深さ25cmの泉で八月の旱天でも渇れたことがないといわれ、旅人たちから「十三峠のお助け清水」として大切にされてきた。
泉の上手8mの中腹に馬頭観世音が祀られている。
塔身66cm、像身33cm、蓮台12cm、台座巾43cm、高さ18cm、塔身最大巾29cmで円光背の経12cm・年号は宝暦七丁丑年三月」八日と刻銘されている。
(瑞浪の石造物より)