岐阜県土岐市の土岐津町高山にある穴弘法は、江戸時代初期(元禄元年)に開かれた「慈光院梵燈寺」の跡地です。ここには、約104体の石仏が岩肌に掘られた穴にずらりと納められており、戦国時代に命を落とした人々の霊を弔うために建立されました。
梵燈寺は二代の住職が続いたのち廃寺となり、その後荒れていましたが明治時代に地元の人々の力で「古城山遍照閣」として再興され、弘法様として信仰を集め今日に至っています。
この場所は紅葉の名所としても知られ、毎年11月にはもみじのライトアップが行われます。赤や黄に染まる紅葉が池の水面に映り、ろうそくの灯りに照らされた石仏たちが幻想的な雰囲気を演出します。
石仏群は、鎌倉時代の「やぐら」に似た形式で納められ、かつて高山城の武将の墳墓があったとも考えられています。















