御本尊:薬師如来
宗 派:臨済宗妙心寺派
除病延寺の本尊が祀られているお寺です。境内には三十三石観音が並び、静かで心落ち着く空間です。こちらに薬師如来が祀られたのは、寛永3年(1626年)ともいわれています。
御詠歌
にちげつの みかげうるわし 東仙寺
やくこにみちし じひのみ心
戦国時代末期には、この辺りは、織田・武田の勢力が、ぶつかり合うところで、城や砦の攻防が続いていました。
戸狩村にあった戸狩の砦も例外ではありませんでした。
農民たちは、家を焼かれ、田畑を荒され、悲惨な生活を余儀なくされましたが、それと共に疫病が度々流行し、多くの人命を失いました。
そこで信仰されたのが、薬師如来です。除病延寿・衣食満足を薬師如来に心から願ったのです。
ここに薬師如来が祀られたのは、慶長以前とも、寛永3 年(1626)ともいわれていますが詳細不明です。
貞享3 年(1686)正宗寺の雲海祖端和尚が再創し、文久元年(1861)3月正宗寺の十二世 禮膿宗和尚が、ここに小庵を設け法灯を再興しました。
以後、正宗寺の和尚が兼務することが多かったようです。
名号碑(徳本流)
(天保六・1835・自然石碑・書体に特徴あり)
戸狩東仙寺の観音石寵は全市的に見ても立派です。
三十三所観音石像
(文化四・1807・主尊とも三十三体・完全)
聖観音石像
(寛政十二・1800・石龕・立・三十三所石龕本尊)
三十三所観音供養塔
(寛政十二・1800・石龕塔・三十 所供養塔・念仏連中)
(慶応二・1866・文字碑・西国三十三所供養塔)