■ ミュージアム

瑞浪市化石博物館 パレオパラドキシア瑞浪釜戸標本 岐阜県瑞浪市

 2022年6月に岐阜県瑞浪市釜戸町の土岐川で見つかった絶滅哺乳類パレオパラドキシア瑞浪釜戸標本の展示を新たに設けました。
 パレオパラドキシアは新生代に海中に生息していたとみられる哺乳類で、瑞浪釜戸標本は前肢を除く各部位の計119 点の骨が残った良好な保存状態で見つかっています。
 犬歯、臼歯、椎骨の状態から標本は老齢な雄個体であることが推定され、 骨の埋積状態からこの個体は死後海中を漂流し、その後体が左に傾いた状態で海底に着底し、板鰓類に捕食された後に埋積したものと推定されます。
 頸部は、死後の弛緩により海底に着底した際に大きく湾曲したものと考えられ、 共産化石から産出した層準が暖流の影響下にある水深10~50mの浅海で堆積したこと、板鰓類がパレオパラドキシアの遺骸を捕食したこと、骨格埋積時の有機物が少なかったことなどが明らかになっています。


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